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2015年07月16日

JEC第二戦近畿大会 MX-IAを退けて前橋孝洋がIBを圧勝

posted by IRC TIRE MCJ staff at 16:33 | レースレポート
日時:7月12日
会場:大阪府プラザ阪下
天候:晴れ
コンディション:ドライ
PHOTO&TEXT:稲垣正倫(ANIMALHOUSE)

 2年目のプラザ阪下での開催となるJEC近畿大会。世界的にもめずらしいコンパクトなレースを実現するため、エンデューロクロス的なルートをギャラリー前に設置するなどの工夫をこらしたもの。1周の設定タイムは最短17分と短いが、これからのオンタイムエンデューロを示唆するものとして評判は非常に高い。当日は折からの雨続きが一気にあがり、猛暑日となった。身体が慣れていないものが多いなかで、プラザ阪下は36度まで気温が上昇。ライダーには暑さとの戦いとなった。

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 前戦にて輝かしいIAデビューを遂げた小菅泰輝は、ミスに苦しみながらも7位につけた。父親にあたるトップライダー小菅浩司は、この第2戦の親子対決に勝利して6位という結果。9位、10位にはそれぞれベテランの柳原博一、大川原潤が入っている。

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シェルコのエースライダーでもある小菅浩司は、次戦日高での表彰台を狙う

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荒さの目立つ小菅泰輝、まさに原石のようでこれからが楽しみだ

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柳原博一

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大川原潤

 IBクラスでは、前橋孝洋がIBとは言いがたいスピードとタイムで圧倒、モトクロスIAライダーが枚挙してチャレンジをしてくるなかでの勝利となった。さらにこのあとは、得意な日高・SUGOへとステージが移り、まさにチャンピオンへは万全といったところか。

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年々、エンデューロライダーとしての器を大きくする若手、前橋。IAへステップアップするであろう来季は、ライバル小菅泰輝との勝負もおもしろそうだ

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前橋孝洋

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大和芳隆は8位、昨年のISDEから明らかにレベルアップ

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熊本悠太は暑さに負けた形でDNF

小菅浩司
SHERCO OA RACING
SHERCO 250SEF-RSIXD
前:ix-09w  後:BR99 (140)

 フロントはコンディションにあったタイヤでしたね、テストもルートもグリップがよかった。後ろはFIMなので選択肢はこれしかないんですが、ムースの状態をしっかりコントロールできればFIMでも十分にグリップするし、他のライダーはもう少しきっちりやったほうがいいと思いますけどね。本来はこのハードパックのコンディションなら、新しめのムースを入れるべきです。
 プラザ阪下は近くなので3回練習にきていて、その成果も出せたと思いますね。できるかぎり常設のコースはみんな練習にくるべきです。今回は、予想していた順位よりよかったし、まあまあといったところ。次戦日高は、ようやくエンデューロテストがあるラウンドですから、絶対トップ3を狙って、やってやります。前半2戦は正直つらかったですね、エンデューロテストがないので。

小菅泰輝
MCオープンエリア
YAMAHA YZ125
前:ix-09w  後:BR99

 父ちゃんには1個負けました。ファイナルクロス前には1分差あって、絶対ファイナルクロスでおいぬいてやると思ったですがからまわりしてクラッシュ。身体は擦り傷程度ですけど、悔しいですね。調子が悪かったですね、熱中症にはなっていないんですが、トレーニング不足でした。テストでもミスが多かった。前までのミスが復活してしまった感じ。
 タイヤはドライでもしっかりグリップしてくれたし、よれることもなくて、よかったです。

柳原博一
ダートバイクZIM
KTM 250SXF
前:ix-09w 後:BR99

 前後ムースで、リアは120サイズのムースを入れたんですが、周回をかさねると熱を持ってだいぶパツパツになってしまって。ラインを外すと滑りやすかったですね。
 テストの中でいくらかエンストしてしまっているので、それももったいなかったところ。かなりタフなレースだったので、パドックでは身体をひやすことと、口になにか入れること、ペナルティなしは大前提ですから、そこはしっかりやりました。

大川原潤
BETA UbukataJAPAN ROCKERS
Beta RR2T 250
前:ix-09w 後:BR99

 0.8気圧くらいになるようにムースを設定しています。炎天下にパルクフェルメしてあるので、サスがパンパンになってしまってて、それにきづいてエア抜いてからはだいぶ調子よく走れました。ガレののぼりでの再発進も楽ですね。
 BR99は履いてみるとびっくりするくらい、いいですね。
 今年は調子悪くはないですが、まわりが速いので実力なりといったところ。結婚して大変だった時期をすぎて、ようやく週1くらいでバイクに乗れるようになりました。

前橋孝洋
モトクラブオープンエリア
YAMAHA YZ250F
前:ix-09w  後:BR99

 中身のムース詰め気味にしたっていうのもあるんですが、タイトターンは滑りますが、シングルトラックは問題ないです。
 今回は熊本悠太さん、沼田さん、村上さん、あたりがすごく接戦になるかなと思っていましたが、うまく抜けられました。最近は週1くらいで乗れています。スピードアップよりも、スキルを磨いています。


大和芳隆
TeamBetaストレンジモーターサイクル
BETA RR2T 250
前:ix-07s  後:BR99

 去年ISDEの練習したくてツーリストで出たのですが、今回はBR99で参戦しました。やはりサンドとの相性はよかったかと思います。
 広島に比べるとタイムはよかったかな、と。最近はモトクロスの練習しているので、スピードがついてきたかと思います。アウトが走りやすいコースでしたが、インにこだわって走りました。
 日高はタイヤを何にするかまだ悩んでいるんですが、もう少しモトクロスライダー達と差を縮められるのではないかな、と思っています。

熊本悠太
バイカーズベア with CFC
YAMAHA YZ250FX
前:ix-07s  後:BR99

 プラザ阪下は何度かix-07sで走っているので大丈夫かなと。
 レースは、完全に熱中症ですね…。序盤はよかったんですけど、終盤は手がしびれて、目もおよいじゃって、だいぶ後退してしまいました。そこまでがんばってなんとかポイントとろうと思ったんですが、ファイナルクロスは、時間が変わったのを気付かなくてスタートに並べず。DNFになってしまって、涙が出そうでした。日高は出れないんです。どうやってもIAに上がりたいので、エリア戦で目指そうかと考えています。

2015年07月07日

エルズベルグロデオ、矢野和都CP14まで走破

posted by IRC TIRE MCJ staff at 19:04 | レースレポート
日時:6月7日
会場:オーストリア アイゼンナーツ エルズベルグ鉱山
天候:晴れ
コンディション:ドライ
PHOTO&TEXT:稲垣正倫(ANIMALHOUSE)

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エルズベルグロデオ鉱山は、標高1600mほど。おおよそ1000mの高低差で争われるレース

 6月7日、宇宙一難易度の高いエンデューロとよばれているエルズベルグロデオが開催。昨年まで田中太一が表彰台を目指して4回の完走を達成してきた同レースを、矢野和都が引き継ぐ形で参戦することとなった。3000台とも言われる申込があるなか、1500台が予選に参加でき、500台が決勝へ。そのうち例年では10台にみたない完走者であることから、事実上究極のヘアスクランブルレースと言われている。
 昨年は、ウェットコンディションだったにも関わらず、30台程度の完走者を輩出。この理由としては、ハードエンデューロを競技として取り組む人口が増えてスキルが上がったことと、欧州のタイヤメーカーがハードエンデューロ用のタイヤをこぞって生産しはじめたこと、それにともなってノウハウが蓄積されたことが挙げられる。主催者としては、究極のハードエンデューロとしての面目を保つため、2015年は相当に難しくすることが考えられていた。

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矢野のボードがKTMによって用意されていた

 矢野は、このレースに挑むに当たってたくさんのタイヤを事前にテスト。「JNCCの爺ヶ岳には2時間くらいもったことを確認しています。それ以上はブロックが飛んでしまったけど、ブロックが飛んだ後も、驚異的なグリップ力は変わりませんでした。インフィールドの土の部分ではだいぶ性能を落としてしまいますが、岩場では問題がない。
 エルズベルグロデオでは、難しいスローペースなセクションだけでなく高速の区間もあるため、そこでブロックを飛ばしてしまわないかと心配でしたが、これにはプラザ阪下で30分1ヒート全開で走ってみてテストしました。この時は、まったく問題ありませんでした。
 どのタイヤよりも、明らかにグリップで勝っていたので、エルズベルグにはゲコタで挑戦したい、とIRCさんにお願いした次第です」と矢野は言う。

 2日に分け、2回のチャンスがある予選のタイムアタックでは、持ち前のスピードを活かして余裕で26位をゲット。51位以降は2列目スタートで不利になってしまうが、だいぶ好チケットを手に入れた形であった。

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予選(プロローグ)での矢野

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エルズベルグロデオはお祭り。矢野もこの雰囲気を楽しんでいた

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メカニックとしてKTM中野の丹生谷氏が同行。決勝前に、ix-09wゲコタに履き替える

 決勝では、いよいよix-09wゲコタの出番。フロントには慣れているB社のタイヤを履き、リアはG社のハードエンデューロ用ムースとix-09wゲコタを組み合わせた。
 スタートは少し出遅れてしまい、その影響もあって序盤のセクションで揉まれてしまう。また、フロントディスクをヒットしてしまい、フロントブレーキに支障を来してしまうなど、苦しいレースの立ち上がりとなった。

 矢野は「とにかく想像を絶する下りの怖さでしたし、何カ所も助けてもらわないと上がれないセクションがあって、未知の世界でした。アイゼンナーツについてから、ほとんどエルズベルグのセクションを歩いてみてまわて、おそらく山歩きで20kmは歩いたんじゃないでしょうか。それでも、コースが正確に発表されるのはレースの前々日で、正しいラインは見れていない状況です。どのライダーもこれは同じですね。
 ゲコタはとにかく素晴らしかったですね。石畳が出ていて斜めに横切るようなところで、どのライダーも苦戦していたのですが、僕だけ何事も無かったかのようにスルーできたことをとてもよく覚えています。ラインが通常一本しかないようなところでも、新たにラインを作れるほど、アドバンテージがあります。何度も、ごぼう抜きできたんです。ゲコタでしか、そんな動きはできないと思いますよ。
 ざくざくでワイドオープンにしなくてはいけないセクション、ウォーターパイプなどでもまったく問題ありませんでしたね。
 今回は、チェックポイント14までいったわけですが、このあとはあまりタイヤを酷使するところがないんです。それで、レースが終わってみたらブロックは完全に残っていた。つまり、このタイヤはエルズベルグでパーフェクトに使えるし、アドバンテージがあるということですよ!」と興奮気味にコメントしている。

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エルズベルグ後のix-09wゲコタ。4時間、真夏の炎天下で、強烈な路面温度の上を走り続けたが、ブロックが飛んでいる箇所は見当たらないどころか、まだまだ使えるほど

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エルズベルグ初挑戦にして、CP14まで走破。矢野の次なる挑戦に、乞うご期待

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