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2016年11月18日

前橋孝洋の初優勝、劇的なJEC北海道ラウンド

posted by IRC TIRE MCJ staff at 21:48 | レースレポート
JEC第3/4戦 日高ツーデイズエンデューロ
日時:9月16〜17日
会場:北海道・日高町周辺
天候:雨
コンディション:マディ

全日本エンデューロ選手権第3、4戦日高ツーデイズエンデューロが今年も北海道日高町で開催。昨年は世界最大のエンデューロレースであるISDEに近づけた3日間のレーススケジュールであったが、今年は例年通り2日間でのレースとなった。8月に北海道を襲った台風の影響もあり開催が危ぶまれたが、大会関係者の尽力もあって、無事に32年目を迎えることが出来た。しかし、町のあちこちに台風の爪痕が残されており、まだまだ元の状態に戻るには時間が掛かりそうだ。コースも、100kmを超える距離の予定が61kmに短縮された。

1日目は夜明け前から雨が降り続いたものの、ライダーがスタートラインについた頃に雨は上がり、路面はマディコンディション。曇り空ではあったものの、雄大な日高の景色の中でレースが開催された。変わって2日目は朝から大雨、結局両日ともマディでのレースとなった。2日目のレース後半はコースのいたる所で渋滞が発生、多くのライダーが遅着を余儀なくされ、結局、最終テスト区間はのちにキャンセルとなった。

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日高ツーデイズエンデューロ1日目に見事初優勝飾ったのは期待の若手、前橋孝洋。オープニングラップ、前橋は1つ目のテスト区間をトップタイムで通過し、その後も2周目にタイムを落としたものの、最後のテスト区間での集中した走りを展開。結果的には、2番手以下に19秒の差をつけ、嬉しい初優勝となった。

和泉拓は両日とも安定した走りで総合6位。小菅浩司は難しいコンディションながらベテランの走りで1日目5位、2日目7位で総合7位を獲得した。小菅泰輝は2日目に一時5番手タイムを叩き出し、総合8位となった。

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前戦阪下大会で初の表彰台を獲得した熊本はファイナルクロスで3位につけるも、テストでは思ったようにタイムが出せず、総合10位。荒川一佳は2日目で惜しくも順位を落とし、総合14位となった。大川原潤は両日18位で総合17位。在原勉は1日目3位、2日目2位と好調をキープしていたが最後のファイナルクロスで18位に落ち込み、総合5位を獲得した。

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2016年09月01日

TKOに日本の高橋・和泉が殴り込み! 惜敗を喫しリベンジを誓う

posted by IRC TIRE MCJ staff at 12:58 | レースレポート
テネシーノックアウト2016
日時:8月21日
会場:アメリカ テネシー州トライアルトレーニングセンター
天候:スコールを交えた快晴
コンディション:ウェット
PHOTO&TEXT:ANIMAL HOUSE


カリフォルニアにおけるマーケットが巨大すぎて、アメリカ南部や東部のオフロードシーンが日本になかなか入ってこないなか、一際異彩を放つ南部テネシーのハードエンデューロが『Tennessee Knockout』通称TKOだ。

C・ウェブら北米を由来とするトップハードエンデューロランカーをはじめとして、C・ヘイカー、M・ブラウンら世界に名だたるライダーが参戦。このたび、iRCが派遣した高橋博・和泉拓、日本のハードエンデューロシーンを代表する二人が北米のハードエンデューロに殴り込みをかけた形。

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右:高橋博、左:和泉拓。高橋は2015年G-NETジャパンチャンピオン

現地で「ガミータイヤ(Gummy Tire)」とよばれて、すでに一ジャンルを築いているハードエンデューロ用のソフトコンパウンドタイヤでは、日本におけるオリジンともよべる存在iRC製のix-09wゲコタ。G-NETジャパンで、前後共にゲコタを愛用、開発にも関わってきた二人は、会場のトライアルトレーニングセンターを「まさにゲコタが活躍できる路面だ」とレース前に評している。二人は、Betaジャパンの協力でBeta USAからRR2T300をレンタルし、このレースに臨んだ。

二人の装着するゲコタを載せた荷物が、トラブルによって会場に到着せず、高橋のみが中古のゲコタを逆履きで使用した。和泉は会場で手配できたガミータイヤでの参戦となった。

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現地でゲコタに履き替える高橋

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日本人参戦を珍しがるギャラリー

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パドックを間借りしたBeta USA

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ジャパニーズはどこにいっても人気!

TKOのレース形式は、その名の通りノックアウト方式。スタート順番決めのホットラップを含めた4ヒートで、1ヒートずつ上位から選抜されていく。

高橋・和泉はショートコースでタイムトライアルを競うホットラップを順調にこなしたが「思った以上に、路面が滑る」とコメント。30°を超える炎天下のなか、時折スコールが襲う地域柄、苔むしたロックが多いものと思われた。高橋は序盤にミスが目立ち、和泉がタイムを出し、32位/50台という結果。

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次のラウンドTKO1は1周15マイルで、1時間のリミット。9つのセクションが追加された本格ハードエンデューロ。このレースで上位25名まで絞り込まれるといった形だ。勢いよくスタートしていった高橋と和泉は、序盤和泉がリードしていく形だったものの、地力の強さで高橋が順位を上げていく。高橋は「年配の人と同じようなスピードで、ゆずりあったりしてバイクを進めましたが、最後には離されてしまった。得意にしているヒルクライムが、TKOではほとんど無かったのが悔やまれます」とのこと。和泉は「とにかく長い、ロックセクションが続いて疲労感も半端じゃない。それに、森の中が暑すぎて危険だ」とジャージをぬいだ状態でゴール。二人とも完走するものの、高橋が26位、和泉が28位とギリギリTKO1を突破ならずという結果になった。

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ある意味では、メインのヒートと呼べるTKO2は、強烈なロックステアが連続するテクニカルな15マイル。上位15名が、ファイナルのショートコース35〜40分のスクランブルレースを競い、C・ウェブが優勝。日本人二人は惜敗を喫するものの、リベンジを誓う北米遠征となった。

高橋博
「今回のTKO大会参戦については、おそらく日本中のハードエンデューロファンに注目されたレースだったのではないでしょうか?
僕たちの成績が、日本のハードエンデューロの世界的な位置づけを決める、そんなプレッシャーを薄々感じながら参戦してきました。大会参戦にあたり、全面的にバックアップしていただいているiRCさんがフライトから滞在中のスケジュールまで極めて綿密に計画し、そしてBetaモータージャパン様はUS Betaから借用するバイクの手配をしてくれました。和泉選手と私は何も心配無く、まさに乗る事だけに集中できる環境でした。
かなりスケジュールに余裕をもって会場に入りましたがココはアメリカ、何が起こるか分かりません。そして、その何かが、一番大事な何かが起こってしまったのです。その顛末については、同行していただいたジャーナリスト、ジャンキー稲垣さんの有料コンテンツに事細かく書いてありますので、そちらでぜひチェックしてみてください。しかしながら、何があっても動じない心とトラブル回避術は普段から鍛えていますので、何とか気持ちだけで走りました。
しかし結果は25人枠の予選通過にあと一歩及ばず26位と惜敗でした。この順位から、日本のハードエンデューロはこの程度かと大半の方は思われるでしょうが、今は自分の成績よりそれが一番悔やまれます。しかしながら、6年前にトライアルからエンデューロの世界に転向し、成功するために沢山の失敗から学んできました。世間的な評価とは別に、今回得た経験でまた一回り成長できる気がしています。ホント、勝負の世界は奥深くて面白いです。
いま、世界で通用するためには何が必要か、明確に見えたTKOでした。このような機会を与えていただいて、心の底から私はiRCサポートライダーで良かったなと思っています。そして、沢山の企業や個人の方々にも応援していただきました。本当にありがとうございました!
残る国内戦は、今までとはまた一味違う走りで恩返ししたいと思います」

和泉拓
「まずは今回の参戦に当たり、多大なるご援助を頂いたiRCタイヤ様、スポンサー企業様、個人的に支援頂いた友人の皆様にお礼申し上げます。レース結果として期待された成果を上げる事が出来ず、申し訳ございません。
ですが、僕個人としての感想は、今回のTKO参戦及びグレンヘレンでの取材協力まで含めた一連のプロジェクトは、失敗だったとは考えておりません。確かに、ゲコタ及びiRCブランドをTKOのレースを通じてアピールするという主目的は達成されなかった訳ですが、その他に得るものが大きかったと感じております。
まず、TKOのレースに関してですが、主催者と濃密にコミュニケーションを取る事が出来(4×4でコース案内までしてくれました)、レース運営の方向、規模、留意点などを教えて頂く事が出来ましたし、とても歓迎してくれる雰囲気を肌で感じて来ました。また、他社製タイヤですが、実際にレースを走らせて頂く事により、コースの難易度、気候、土質、他のアベレージライダーのレベル、トップライダーのレベルを文字通り身体で知る事が出来ました。これはいくら日本で情報収集しても得られない貴重な情報だと思います。
更に、BETA USAチームの好意で他社の「TKO用に開発したタイヤ」を装着してレースをする事が出来た為、他社のタイヤ制作の考え方やグリップする場所、しない場所、ゲコタとの相違点の情報を収集する事が出来ました。
次に火曜日にLA,グレンヘレンで行われたDIRT BIKE MAGAZINEの取材協力です。現地のオフロードバイク事情を、現地のコースで、現地の方に案内して貰いながら紹介して頂くという贅沢な体験をして参りました。オフロード専門誌の編集者としての知識と、ライダーとしての豊富な経験からのお話はとても為になる事が多く、今後のタイヤ開発の大きなヒントとなりました。
北米の中でもカリフォルニア周辺の土質、地形は特殊で、求められるタイヤ性能もある意味ガラパゴス化してるように感じました。しかし、そのガラパゴスが余りに大きい為、シェアを伸ばすにはここカリフォルニアでの使用も視野に入れて開発する必要がある事を強く感じました。僕自身、英語が出来るという程では無いのですが、バイクに関しての話ならある程度理解する事は出来ますので、先方ライダーの仰るゲコタのフィーリングをライダーとして翻訳して開発チームに伝える事が出来、多少なりとも役に立ったかと思います。
元々、僕自身は自分を過大評価しないので「世界のトップライダーをやっつけるぞ!」という気合と言うか、ある意味気負いはありませんでした。特に、今回はエースの高橋選手が同行する為、僕はレースに全てをぶつけるという役をせずに済み、積極的に情報収集する事が出来ました。この情報の蓄積は、次期タイヤの開発時にかならず使える資産となる筈です。
成績で皆様のご期待に応えられなかった以上、また、多大なる予算を費やして頂いたiRCタイヤ様のお力になれるよう、皆が欲しがる新型タイヤの開発に関わらせて頂いて、恩返しをさせて頂きたくお願い致します。今回のプロジェクトに関わって頂いた全ての皆様、ご応援頂いた全ての皆様、本当にありがとうございました」

2016年07月25日

G-NET第4戦 北海道元気村でロッシ快勝!

posted by IRC TIRE MCJ staff at 18:10 | レースレポート
G-NET第4戦 ゲコゲコエンデューロ
日時:7月17日
会場:北海道元気村
天候:曇
コンディション:ドライ
PHOTO&TEXT:ANIMAL HOUSE

G-NET第4戦の会場は今回がG-NET戦初開催となる北海道岩内郡共和町にある元気村特設コース。
午前中のミドルクラスでは少々雨に降られることもあったが、午後には天候も回復してきて、ゲコゲコクラスはベストコンディションのレースとなった。

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スタート直後の広場にはタイヤや丸太を駆使して作られた人工的なセクションが設置され、集団をバラけさせる。山に入るとキャンバーの途中に置かれた丸太や沢の中に絶妙に配置された大岩などがライダーを行く手を阻み、「迷いの森」や「フェンダーヒル」と名付けられたセクションが待ち構えている。

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そして一番の難所は「サーモンロック」と呼ばれる沢の中にあるツルツルの岩盤の登り。傾斜は大したことはないが、とにかくグリップが悪く、多くのライダーがそこで時間と体力を奪われることとなる。

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ゲコゲコクラスの持ち時間は3時間。レースは一周したものから順位がつき、2周目はない。2周目を想定していない高難易度、ということだ。

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横一列のスタートから一斉に1コーナーに侵入。ハスクバーナTE250を駆る佐伯竜が2番手で1コーナーを抜けていく。ゼッケン1の高橋博は転倒。ほぼ最後尾からのスタートとなってしまう。

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続くタイヤセクションの混乱をうまく抜け出し、和泉拓のあとにつけて5〜6番手で山間セクションへ。沢やウッズでライバルたちがスタックしている中、高橋はミスすることなく順調にバイクを進ませた。

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コース中盤に設定されたスタート付近のセクションに戻ってきた順番は高橋、佐伯、和泉。高橋は待ち構えていた観客の大歓声に笑顔で応え、再び山の中に姿を消した。

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問題のサーモンロック。高橋はギリギリまでマシンを下げて助走を取り、一気にアクセルを開けた。ツルツルの岩盤を最上段まで一気に登りきったが、あと一歩というところで転倒。しかし最小限のタイムロスで立て直し、再スタート。

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1時間11分で一周し、高橋博は嬉しいBETAデビューウィンを獲得。

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2位には1時間26分で地元、北海道の佐伯竜。

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和泉拓は3位で終盤までたどり着くが、サーモンロックで苦戦。2つ順位を落とし、1時間46分で5位に入った。

IRC iX-09W GEKKOTAはサバイバル広島に続き、またもやG-NET戦ワンツーを決めた。また、ミドルクラスで優勝した小熊剛彦も前後ゲコタを使用していた。

高橋博
TEAM BETA ENJOYS
BETA RR300
前:iX-09W GEKKOTA(ムース)
後:iX-09W GEKKOTA(ムース)
「今回は新品のムースに、ボコボコに穴を開けたやつとタイヤは前後ゲコタで走りました。多分空気圧は0.4くらいに相当すると思います。1コーナーでいきなり転倒してしまって、追い上げのレースだったので、余計に楽しかったです。誰が1位なのかわからないものですから、幻の1位を追ってずっと走ってました。前回、前々回とパンクやエンジントラブルで勝てていなかったので、今回は絶対に勝ちたかったんです。勝ってアメリカに行きたかったので、勝てて本当に嬉しいです。マシンは今回からBETAのRR300に乗らせてもらっていて、アメリカのテネシーノックアウトもこれで参戦します。そのあとX-Trainerの300に乗る予定ですが、RR300が良すぎて、このままでもいいかなって(笑)」

佐伯竜
ハスクバーナ札幌
Husqvarna TE250
前:iX-07S
後:iX-09W GEKKOTA(ムース)
「昨年8月にトライアルからエンデューロに転向しました。今年はハスクバーナさんにマシンをサポートしていただいて、タイヤはIRCさんのゲコタを使いました。JECで使ってるムースをそのまま使って、圧は0.3か0.4くらいだったと思います。セクションはきつかったけど面白かったですね。地元なんですけど、あんまりコースがよくわかってなかったので、コーステープを見ながら「登りなのかな? あ、やっぱり登りだ!」って感じで。その時にちょっと入るのが遅れたりしてもタイヤがしっかり噛んでくれたから上手く走れました」

和泉拓
TeamBetaストレンジモーターサイクル
BETA RR2T
前:iX-09W GEKKOTA(ムース)
後:iX-09W GEKKOTA(空気圧0.4)
「前回リアをムースにしてみてグリップ不足を感じたので、今回はリアはエアで0.4気圧、フロントは新品でパンパンのムースを選択しました。久しぶりにチューブでゲコタを履いたらビックリするくらいグリップして、今日はコンディションも悪くなかったから楽しく走れました。前日の練習ではあっさり登れたんですけど、本戦ではサーモンロックで苦戦してしまいました。その上のヒルクライムで難所の男ラインと、エスケープの負け犬ラインがあるんですけど、一回だけチャレンジしようと思って男ラインに行ったら、助走もないし濡れてるのにすごいグリップして、一発で登れちゃってビックリしましたね。今回は下見ができてなくて、勢いをつけられないセクションが多かったんですけど、チューブ+ゲコタだったのでどこでも登れました」

小熊剛彦(ミドルクラス1位)
Team 火曜日
HONDA CRM250
前:iX-07S
後:iX-09W GEKKOTA(空気圧0.5)
「あんまり川とか沢を走ったことなかったので大変でしたが、面白かったです。マシンは89年式のCRM250で、今回初めてゲコタを履いてみたんですが、すごくグリップして、良かったです」

2016年07月06日

G-NET第3戦 雨のサバ広でゲコタがワンツー

posted by IRC TIRE MCJ staff at 11:43 | レースレポート
G-NET第3戦 サバイバル広島
日時:6月26日
会場:広島県テージャスランチ
天候:晴
コンディション:マディ
PHOTO&TEXT:稲垣正倫

G-NET第3戦のレース週は金曜まで警報レベルの大雨が降り続いた。よく「雨のテージャスは難易度が跳ね上がる」と言われ、コースコンディションが心配されたが、土曜の朝には雨が止み、レース当日は快晴となった。概ねコンディションは良好だが、ところどころに脱出不可能なレベルの沼が出現し、多くのライダーを苦しめていた。コースの設定は、主催側としては「雨設定」の幾分優しいものであったが、ここはサバイバルIN広島。ハードエンデューロであることに変わりはない。

こんな日には特にタイヤの選択が勝負のカギを握る。

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120台以上が横一列でスタートするサバイバルIN広島。19年の伝統であり、その風景は日本とは思えない迫力。序盤はこちらもIRCタイヤを装着している熊本悠太が先行し、レースをリードした。

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スタート直後から、混乱がおそう。これもサバ広ならではのシーン。

1周目、トップで帰ってきたのは若手の熊本。この姿に、渋滞で難儀するバックマーカー達は驚きを隠せない形。モトクロス譲りのスピードと、テージャスランチを地元とする強さ、そしてハードエンデューロライダーとしての巧さが、開花した形だ。

少し離れて河津浩二が姿をみせ、G-NET常勝の高橋博は3番手に。しかし、熊本は中盤で水回りのマシントラブルで失墜。レース時間+50分以内でチェッカーを受けないと、完走認定されないサバ広のルールをみて、3周でゴール前でのフィニッシュ待ちを余儀なくされてしまう。また、高橋博もフロントタイヤをパンクさせてしまい、手痛い後退。

河津はトップを守って4周目へ。+50分以内のルールで4周目に入るのをためらうライダーが多い中、和泉拓と大西実がぎりぎりのタイムで突入。和泉は5位でみごとに完走を遂げた。また、トップの75%を周回しないと完走にならないルールも手伝って、結局のところ完走は3周してチェッカーを受けたもののみ。その数、わずか12名という結果。河津は食い下がる高橋から逃げ切って、優勝。

IRC ix-09wゲコタは、このレースで河津、高橋、後藤英樹の順で表彰台を独占。ハードエンデューロでの強さを存分にアピール。

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河津浩二が優勝。エルズベルグロデオ参戦経験あり、G-NET JAPANの立役者でもあるトップランカー。

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熊本悠太はレース中盤でマシントラブルで失速。6位でフィニッシュ。

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高橋博はフロントタイヤがパンク、第2戦に引き続き悔しいマシントラブルでの後退を余儀なくされてしまうが、じりじりと追い上げて終盤ではトップ争いを繰り広げる。しかし、一本しかないラインでは勝負を仕掛けることもできず、2位でフィニッシュした。

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和泉は試験的にムース+GEKKOTAを履いて挑んだが、思うようなグリップ感とならず苦戦してしまう。2周終わった時点でピットインし、リアをチューブタイヤのVE33にチェンジ。ギリギリのタイミングだったが4周目に突入し5位にランクイン。

河津浩二
G-NET HARD
KTM 300XCW
前:ix-09w(空気圧0.4)
後:ix-09w(空気圧0.2)
「今日はちょっと棚ボタ的な感じがしますね。みんなレベルが高かったし。上位はなかなかミスをしないので、その中でどれだけペースを維持するか、でしたね。最後の一周はロッシさん(高橋博)とずっと一緒で、一本しかないラインになんとか先に進入できたので先にゴールできました。タイヤは前後ゲコタでチューブです。ゲコタは空気圧0.2で一番グリップしますね。でもそれでロッシさんみたく飛ばしたらパンクしますから。ロッシさんとtacさん(和泉拓)がムースで、特にtacさん後ろから見てたら全然ダメで、いつものtacさんじゃなかったので、今日はもらった! と思いました。熊本悠太くんはすごい速くてビックリしましたが、あのスピードで森に入ってってラジエーターぶつけちゃったから勝てましたけど、あのスピードは要注意ですね」

高橋博
風の会 YSP磐田エンジョイズ
YAMAHA YZ250FX
前:ix-07s(空気圧0.5)
後:ix-09w(ムース)
「タイヤが下りでしっかり刺してくれて、一周目はうまく乗れてたんですけど、二周目にフロントがパンクしちゃって、修理でタイムロスしてしまい、せっかく稼いだアドバンテージを一気に失ってしまいました。前回パンクして懲りて、ずっとムースで練習してたんですけど、今回は作戦を変えてチューブにしたらまたパンクしちゃったっていう。あとリアのムースがここの粘土質のツルツルした路面と相性が悪くて、厳しかったです。チューブだったら全然問題なかったと思うのですが。最後は河津さんがどこかでミスするんじゃないかと無理に攻めずに一本しかないベストラインでプレッシャーかけながら待ってたんですけど、ダメでしたね。でもパンクしたわりには上出来だったと思います」

和泉拓
Team Beta ストレンジモーターサイクル
Beta RR2T
前:ix-09w(ムース)
後:ix-09w(ムース)→VE33(チューブ)
「試験的な意味もあって、前後ともムースにゲコタで挑んでみたけど、スタートしていきなりすごい滑ってビックリしました。みんながすんなり登ってくところでも登れなかったりして、二周したところでリアをホイールごとチューブのVE33に変えたら全然登るようになりました。ムースだとグリップが落ちることはわかっていましたが、それでも大丈夫だと思った。ムースはまだまだテストしないと難しいですね。いいテストができたと思って次に繋げます」

2016年06月30日

JEC第2戦近畿大会 雨の阪下でルーキー熊本が、自身初表彰台へ!

posted by IRC TIRE MCJ staff at 20:12 | レースレポート


JEC 第2戦 近畿大会
日時:6月19日
会場:プラザ阪下
天候:曇のち雨
コンディション:マディ
PHOTO&TEXT:稲垣正倫

全日本エンデューロ選手権第2戦はプラザ阪下にて開催。朝から曇り模様だった天候は昼頃から雨が降り出し、次第にコースコンディションが悪化。それにともない激下りやヒルクライムをカットしながらレースが進行。

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IRCサポートのIAルーキー熊本悠太と前橋孝洋は好成績。プラザ阪下を苦手と語る熊本は、序盤こそ慎重な走りだったが、後半になるにつれて攻めの姿勢を見せて好タイムを連発。ファイナルクロスではホールショットを獲る走りを見せてIAクラス3位に入賞した。

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前橋は序盤、調子よく3位をキープ。テスト区間によっては2位で通過するところもあったが、前走者をパスする際にわずかな判断ミスがありタイムロス、最終的には4位という結果に。両選手ともに第1戦に続いて好成績を収めた。



他には小菅浩司が7位、荒川一佳は8位、小菅泰輝が10位、大河原潤13位、柳原博一14位という結果に。IBクラスでは在原勉が4位にはいった。

熊本悠太
TEAM BETA バイカーズベア CFC
Beta RR2T300
前:ix-07s(0.8ムース)
後:BR99(0.8ムース)

「今回のプラザ阪下は今までに良い成績が残せていないし、正直苦手意識があったので、とにかくミスをしないよう着実な走りをしようと思っていました。午後からの雨は酷く、路面は粘土質で、無理にアクセルを開けるとハイサイド、気を抜けば一瞬でスリップダウン、クラッシュするような状況でした。しかしテストを重ねるうちに、どの程度まで攻められるか掴めてきましたし、タイヤを信頼してアクセルを開けていけました。おかげで後半になるほどタイムを縮める走りが出来たと思います。一つのテストで同クラスの選手を2人も抜かせる時もあったくらい、いい走りができました。ファイナルクロスは順位を守りたかったので最初は前に出て無理せず走り、そこそこでゴールする作戦でしたが、スタートでよくグリップし、ホールショットも取れたのでうまくいきました!」

前橋孝洋
モトクラブオープンエリア
YAMAHA YZ250F
前:ix-09w
後:BR99

「フロントix-07sとix-09wで迷って09にしました。でも雨だったので07でも良かったかもしれませんね。けっこう開けてフルブレーキングからのターンが多かったです。序盤はもう3位で決まったと思ったんですけど、なかなか難しいですね。2位で回れたテストも2つあったので、前走者を避けられずスタックしてしまうミスがなければ、ミスをリカバリーできる速さがあればもっといけたと思います」

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小菅浩司
AMSOIL SHERCO OA RACING
SHERCO SEF250
前:ix-09w
後:BR99

「フロントは07と悩みましたが、阪下の路面は硬いので、結果的には非常にいいセットで攻められました。午前中のテストだけなら5位につけていたので、狙い通りのセッティングでタイムが出せたかな、と思います。今年は順位は狙わず、自分の練習したものを発揮できるように走っています。コースが、ちゃんとクローズドの良さをわかってる人が作ってるから、コンディションが悪化しても破綻することなく走れたので良かったですね」

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荒川一佳
FFMC-岡山
YAMAHA YZ250
前:ix-09w(空気圧0.95)
後:BR99(空気圧0.85)

「雨のプラザ阪下でix-09wで走るのは初めてで不安だったんですけど、レースが始まってみればブレーキング時もグリップを失うことなく、中速コーナーもしっかりグリップして、思ったよりも良いリズムでレースをすることができました。レース結果は8位で、ミスが多く、レースを上手くまとめることが出来ませんでしたが、攻めの走りができたので総合的には良い方向だったと思います」

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小菅泰輝
AMSOIL SHERCO OA RACING
SHERCO SEF250 FACTORY
前:ix-09w
後:BR99

「体力不足ですね、完全に。最近は仕事ばかりで、あまり練習時間が取れていないので。タイヤは最高でしたね。阪下は土質が硬いから、07だとよれちゃうのですが、09は踏ん張ってくれました。今年は目標としては一回は表彰台に登りたい。次の日高は狙っていきます」

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大川原潤
ベータ ウブカタジャパン ロッカーズ
Beta RR2T250
前:ix-09w
後:BR99

「けっこうヘタレたムースを入れてきたんですけど、タイヤは全然よくグリップしてくれたし、マディの坂もよく登ってくれて助かりました。けど力が足りず、不甲斐ない結果になってしまいました。日高とSUGOで頑張ります」

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柳原博一
ダートバイクZIM-MONDO MOTO
KTM 250SX-F
前:ix-09w(空気圧0.75)
後:BR99(空気圧0.7)

「最初の序盤は激下りがあったので、そういうところは07のほうがいいんですけど、09はけっこうブロックが高いので、下りのキャンバーも滑らないで走れました。本当はムースで出たかったんですけど、ムースがヘタってビードが落ちちゃったので、チューブで出ました。サスペンションをモトクロッサーのままで乗ってるので、すぐフロントが逃げてしまって苦戦しました」

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在原勉
NEO JAPAN with 尾崎博史税理事務所
KTM 250EXC
前:ix-07s
後:BR99

「阪下のわりにはビチャビチャで、前後ともムースだったので、最初は空気圧が高くて若干滑ったり空回りしたりしてたんですけど、岩盤とかでもちゃんとトラクションしてくれて、全体的にはすごいいいタイヤでした。あとはライダー次第ですね。前半ちょっとペース上げられなくて、後半もだらだら行っちゃって。普段と装備を変えてしまったせいで慣れなくて。次はもうちょっとペースをあげられるように頑張ります」